養鶏方法によるちがい

養鶏方法は、大きく2つに区分できる。「ケージ飼い」「平飼い」(ひらがい)である。

「ケージ飼い」とは、英語のcage(鳥かご)が語源である。
養鶏場のほとんどがこの方法で、数万羽の鶏を鶏舎内に設置しているケージに1羽ずつ仕切って飼っている。ケージには、飼料(エサ)を自動搬送する装置が設置してあるものや、産まれた卵を自動的に集めるコンベアを設置したもの等があり、大量生産に適した方法である。

「平飼い」とは、鶏をケージ(かご)に入れず、鶏舎内を自由に動き回れるようにして飼う方法である。鶏は産卵箱の中でたまごを産む。

近年のグルメブーム、健康食指向で注目されており、平飼いを宣伝文句にうたった商品も多い。この方法は、ケージ飼いのように、産まれた卵が鶏からすぐに隔離されないことから、ヨゴレやキズが付く前に人手により卵を集める必要がある。よって、ケージ飼いより人件費がかかり、高価になってしまう。特殊卵(ブランド卵)等の少量生産に向いている。

「放し飼い」養鶏とは、昔からの養鶏方法であり、屋内ではなく、広い敷地で自由に鶏が動き回れるようにして飼う方法である。
この場合、敷地の広さと飼育数の関係は、10アール当りで10羽程度と言われている。この方法も「平飼い」同様、高価な特殊卵(ブランド卵)等の少量生産に向いている。区分としては「平飼い」である。

近年、大規模な鶏卵生産場に「ウィンドウレス鶏舎」が導入されている。「ウィンドウレス鶏舎」とは、窓(ウィンドウ)のない(レス)ことから、このように呼ばれている。区分としては「ケージ飼い」である。

内部はコンピュータにより管理、制御されており、温度管理、光量管理、給餌、集卵等が全自動で行われる。給餌(エサやり)や集卵(卵を集めること)、フンの処理にはベルトコンベアが使われ、集中管理できるようになっている。

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